2017年の9月に起こったメキシコ大震災から4ヶ月が経過しました。
家を失い、未だに屋外での生活を余儀なくされる人たちがたくさんいます。
どうも新年を気持ちよく迎えられる気持ちにはならず、とりあえず毎年やっていた年賀メールをやめてみました。
今年のメキシコ総選挙を目前に、選挙キャンペーンのために政治家たちがいやらしく動いています。政権が変わる前に、行政が予算を目一杯使うための道路工事が市内で行われ、町中が粉埃で、大気汚染が深刻です。アレルギーも悪化して、マスクが手放せません。
あまりいいお正月ではなかったとはいえ、2017年は、いいこともたくさんありました。
昨年の11月には、5年ぶりに日本へ帰省しました。今回は夫とともに帰ったのですが、彼は初めての日本旅行でした。日本をとても楽しんだ様子で、またいきたいと事あるごとにつぶやいています。メキシコへきてからというもの、本当に余裕がない生活を送り続けてきたので、まさか日本へ旅行できるとは思ってもみませんでした。
ドタバタと時差ぼけで、せっかく会えた人たちと、ゆっくり過ごせなかったのが心残り。いつかもうちょっと長く滞在したいものです。
食堂の経営も2年半を迎え、相変わらず自分の給料が出てないのですが、他のお仕事をちょくちょくいただけているおかげで、生き延びています。
さて、そのお仕事のなかで、大好きなソン・ハローチョ・グループ、ロス・コホリーテスの新作CDの『レマ、レマ』のライナーと歌詞対訳をさせていただきました。
ロス・コホリーテス『レマ、レマ』
艶やかなソンと豊潤なリズムの素晴らしさもさることながら、美しいメキシコで進む環境破壊、汚職や暴力問題を強く訴える。そんな闇を抱えながらも、生きることの喜びに満ちた最高傑作です。ぜひお聞きください!
試聴は発売元のミュージックキャンプのサイトでできます
また1月20日に発売された月刊ラティーナの特集、『読む音楽』にて、メキシコの混血性を象徴する抵抗の音楽、ソン・ハローチョについて書かせていただきました。
ロス・コホリーテスとモノ・ブランコの曲の歌詞を例に、かつては禁じられた音楽であったソン・ハローチョの歌詞を読み解く記事です。
同号の海外ニュースでは「メキシコ社会の希望、先住民女性初の大統領候補」のマリチュイについても書かせていただいているので、そちらもあわせて、ご覧ください。